タイの国内情勢の為替への影響

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タイの為替

タイの為替を理解するには、世界的な大きな動きと日本情勢の把握を

まず、為替レートチャートの見方から。

こちらのグラフは、THB/JPYの形式のグラフであるので、左軸の数字が高い値になるほど円安タイバーツ高となっている。1バーツ=(左軸の数字)円という見方だ。

海外と取引をする際、為替レートが自分にとって良い時を狙うのは、とても重要なことだ。例えば、アジア通貨危機の直前である1997年6月の月平均を見ると、1バーツ=約4.6円であったが、一方、現在は1バーツ=約3.3円であり、計算してみると、一万円を両替した時に、850バーツ(2800円)ほど手に入るバーツが増えている計算となる。1000万円の不動産を購入する場合、280万円の差が生まれる計算だ。このように、不動産投資のように取引額が大きい場合、莫大な損得が生まれてしまうので、特に為替変動には注意しなくてはならない。

 

 

大きな変動はタイ国外から

まず、グラフに書き入れた矢印を参照してほしい。

これは、大きな値動きがあったポイントに、国際動勢または日本の政策の中で、影響していると考えられるものを調べて書き入れたものになる。

もちろん、これ以外にも様々な要因により為替は日々変動しているが、ポイントしている出来事で、大きな値動きは概ね説明できる。

 

国際動勢の中でタイの通貨価値に大きな影響を与えたもの

1997年 アジア通貨危機

タイが発端となり、アジア諸国の通貨価値が暴落した事件である。海外からのバーツ売りの圧力に屈し、固定相場制を放棄したことで、通貨価値が暴落した。

2008年 リーマンショック

サブプライムローン問題に端を発した当時世界4位の投資銀行であったリーマン・ブラザーズの経営破綻とその後の世界的な金融危機のこと。タイも大きな被害を受けた。

世界的に不況が起こると、発展途上国の通貨価値が大きく下落することが多い。これは一般的に、発展途上国の通貨は安定性が低いと見なされていることに起因する。そのため、世界的な不況が起こると、これらの通貨を売り、日本などの比較的に安定していると見なされる通貨を購入するという動きがとられることが多い。

 

日本側の為替変動要因に大きく左右される

タイバーツと日本円の為替レートには、国際動勢とは別に、もちろんタイと日本自身の動勢も大きく影響する。特に、取引額がより多い日本円の価値の変動がより強力に、この二国間の為替レートを変動させることが多い。下記グラフをご覧いただくと、日本円が世界の為替市場で三番目に多く取引される通貨であり、それだけ為替を変動させる力が強いということがわかるはずだ。一方、タイバーツは多くとも、2%以下だ。

 

実際に、直近2年のバーツ円為替相場の変動を、米ドルに対するバーツ・円の変動を含めて見て見ましょう。

こちらの為替レートチャートの見方は、一円=○○ドルとなります。すなわち、縦軸が高い値になる=(米ドルに対して)円高となる。

日本円は米ドルに対して、2016年の初めから8月ごろまでは円高に動き、その後2016年末まで円安に動いたことがわかる。

次のチャートは、1バーツ=○○ドルの推移を表している。縦軸が高い値となる=(米ドルに対して)バーツ高だ。

バーツは米ドルに対して、緩やかではあるが、2016年の頭より2016年8月ごろまでバーツ高に、その後2016年末ごろまでバーツ安、2017年に入る頃からは再びバーツ高に値動きしている。

特に注目して頂きたいのは、2016年8月ごろから2016年末ごろの値動きで、日本円、タイバーツともに、対米ドルでは価値が低下している。それでは、タイと日本円の為替推移はどうなっているでしょうか?

このチャートの見方は、1バーツ=○○円となっており、縦軸が高い値になる=バーツ高・円安ということになる。

2015年7月ごろから2016年8月ごろまでバーツ安・円高、その後2016年末までバーツ高・円安と動いたことがわかる。

これは、バーツの価値も下がっているが、それ以上に円の価値が下がっているということだ。取引額の多寡が影響していると見られる。

 

タイの国内事情による影響は限定的

洪水・クーデターなどの国内事情も為替を変動させる要素の一つだが、海外や日本の情勢に比べ、影響は限定的だと言われている。 例えば、これまで幾度となく起きている軍事クーデターだが、それが中長期的に経済を停滞させることはなかった。ただ、もちろん短期的には洪水・クーデターともに大きく為替に影響を与えている。

よって、不動産投資のような、長期的なスパンで為替の動向を把握する必要がある場合、世界的な大きな動き・そして日本の動勢を把握することが、タイバーツと日本円の為替変動を把握することにつながるだろう。

 


 

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